東武朝日 1面記事
2025年1月25日発行(第1072号)
草加市文化賞受賞者に故・黒田杏子氏
令和6年度草加市文化賞受賞者が故・黒田杏子氏に決まり、授賞式が令和6年11月29日、草加市役所本庁舎で行われた。
黒田杏子氏(享年84歳)は東京女子大学入学と同時に俳句研究会「白塔会」に入会。俳人・山口青邨氏の指導を受け、青邨氏主宰の俳誌「夏草」に参加された。大学卒業後は10年ほど作句を中断されたが、30歳を前に青邨氏に再入門し俳人としての活動を再開。平成2年には、俳誌「藍生」を創刊、主宰を務めた。
氏は、俳句界に最高の業績を示した句集に贈られる蛇笏賞を受賞されるなど、日本を代表する俳人で、日刊紙の俳壇選者や執筆活動を精力的に行われていた。そうした活動のかたわら、氏は「奥の細道文学賞、ドナルド・キーン賞」の最終選考委員を通算4回務められた。ドナルド・キーン賞においては創設当時から携わり、中心的な役割を担っていた。また、令和元年に開催された「おくのほそ道国際俳句大会」においても選者を3年間務められ、永きにわたり文学賞及び俳句大会の成功に尽力され、草加市の文化芸術の振興及び市民文化の向上発展に多大な貢献をされた。
草加市文化賞とは優れた文化・スポーツ活動により、草加市の文化・スポーツの振興に貢献し、その功績が特に顕著な個人又は団体に対し贈られる賞。市民の文化・スポーツの向上発展に資することを目的として、昭和63年度から始まったもので、今年度で37年目、30人目の受賞者となる。